医療法人社団和風会
千里リハビリテーション病院アネックス棟
~五感に働きかける木の空間でリハビリを支援~
事業概要
- リハビリテーション病棟(新棟)
Ⓐアネックス棟:ベッド数34床
Ⓑ付属棟:絵画・音楽棟、園芸棟
(既設の鉄筋コンクリート造病院棟と別棟で新築)
建築概要
階数 | Ⓐ地上2階建て/Ⓑ平屋 |
---|---|
地域制限 | ─ |
防耐火種別 | Ⓐ準耐火建築物(イ準耐) |
敷地面積 | 4,350.79㎡ |
延床面積 | 1,421.98㎡ |
構造種別 | 木造(軸組工法) |
デザイン | 株式会社サムライ(佐藤可士和) |
基本計画 | 川島浩孝/株式会社共同建築設計事務所 |
設計施工 | 住友林業株式会社 |
工事工期 | 2017年1月~2017年9月 |
木造施設としての工夫
1. 建物の外観・外構に木を多用する
アネックス棟と付属棟(絵画・音楽棟、園芸棟)は外壁を木板張りとし、勾配屋根の軒庇で外壁を雨水から保護している。建物の周囲にはウッドデッキを敷き、患者が安心して戸外に出やすくなるようにしている。木造の採用により、隣接する住宅や公園と調和した佇まいを形成している。
2. 内装・構造材を木現しにする
スプリンクラー設備を設置し、内装制限の適用を除外し、燃えしろ設計にて、床・壁・天井に木をふんだんに用いている。
施設概要
千里リハビリテーション病院は、主に脳血管疾患の患者にリハビリ医療を提供する医療機関である。「リハビリテーション・リゾート」をコンセプトとして、患者がリラックスしてリハビリに取り組める環境づくりを実践している。病室、リハビリ室を備えたアネックス棟と付属棟(絵画・音楽棟、園芸棟)を木造で整備。木を使った空間は、患者に対し安心感を与え、五感を刺激するので、リハビリに適していると考えられている。
木造・木質化の特徴
3. 診療ゾーン
ホールに面するオープンなスペースに配置。個室以外にも、くつろげる空間が広がっている。
4. 病室
床と壁を木で仕上げている。ベッドのフレームも特注の木製である。
患者の日常生活動作(ADL)の向上を意図して、病室に洗面台を設置。木質化した病室に調和した素材を用いている。
5. 廊下/病室前室
壁と床に木を用いることで歩行の負担を軽減し、また、温かみも感じられる。手すりの下部に照明をしつらえ、足元を明るく照らしている。病室への出入口は引き戸で、木調の雰囲気を取り入れている。床はオーク、壁パネルはナラ材。
運営者・現場で働くスタッフ・設計者の声
- 当初鉄筋コンクリート造で計画を進めていたが、木造の「ふつうの家」をイメージし、住宅メーカーを対象にコンペを実施して設計者を選定した。[運営者]
- 意識障害がある患者様に対しては、五感に触れる刺激を入れていくこと、リハビリ以外の時間にも刺激に反応させることが大切である。木造の建物は、温かく、体にやさしい感じがする上に、木の香りや見た目の多様性、接触感など、患者様の感覚に刺激を与える要素に富み、当機関の医療サービスに適している。[運営者]
- 木造の施設だから入りたい、移りたいという希望を患者様からお受けするようになった。[運営者]